FIELD NOTE 01 / WORK
AIに頼む前の、
小さな整理。
依頼文を上手に書くことより、いま抱えている作業の輪郭を見つけること。仕事でAIを使う前に試せる、三つの整え方です。
完成形より、迷いどころを書く。
メール、会議メモ、提案書の下書き。作業を始められないときは、完成形を一気に求めたくなります。ただ、その前に「誰に向けたものか」「いま迷っているのは何か」「読み手にどんな判断をしてほしいか」を短く書き出してみます。
AIに渡す材料は、きれいに整っていなくても構いません。断片的なメモと一緒に、たとえば「結論が急ぎすぎていないか見てほしい」「三つの論点に分けてほしい」と確認したい観点を添えます。そうすると、出力を採用するか直すかを自分で選びやすくなります。
依頼を三つに分ける。
長い依頼文をつくるより、目的・材料・確認点を分けると、対話の途中でも戻る場所ができます。目的は「社内で意思決定に使う説明をつくる」、材料は「会議の箇条書き」、確認点は「根拠のない表現がないか」のように書けます。
- 目的:この作業のあと、誰が何を判断できればよいか。
- 材料:使ってよい情報と、まだ確かではない情報は何か。
- 確認点:人が最後に読み直したい部分はどこか。
この三つを用意しても、AIの回答が正しいとは限りません。数字、固有名詞、引用、社内のルールに関わる内容は、元の資料と照らし合わせることが必要です。
渡してはいけない情報も、先に決める。
便利だからといって、顧客情報、未公開の契約内容、認証情報、社内で共有範囲が決まっている資料を、そのまま入力することは避けます。利用するAIサービスの設定や組織のルールを確認し、必要なら内容を匿名化・要約してから扱います。
AIは「考える工程を短くする」ための補助になり得ます。しかし判断そのものを渡さないことも、使い続けるための大切な設計です。